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東京都がはじめる独自のデジタル通貨(電子マネー)の内容【対象者や時期は?】

デジタル通貨

2019年9月3日に東京都の議会(第三回定例会)における知事の所信表明で東京都が2019年度中に独自のデジタル通貨を発行するモデル事業を行うことを発表し話題になっています。

SDGsの推進に貢献された皆様に、民間の決済サービスで利用できる都独自のデジタル通貨を発行し、キャッシュレス決済の拡大に」とのことです。

この記事では一般庶民の視点から、都独自のデジタル通貨について現在わかっていることを掘り下げてまいります。

東京都独自のデジタル通貨とは?簡単にいうと…

民間の決済サービスで利用できる都独自のデジタル通貨を発行するということです。

都知事の所信表明や報道によれば、社会貢献活動(例:時差通勤等)をした人にデジタル通貨をポイントや電子マネーなどの形で付与するといわれています。

事業の目的は後述しますが、スマホアプリや専用カードなどで実際の店舗の支払いで使ってもらい、キャッシュレス決済の普及につなげようということです。

2019年度はモデル事業を行い効果を検証するまでを計画しています。そのため、詳しいスキームはまだ決まっていません。

実際の運用は今年度の検証を踏まえてということになるでしょうから、今後の情報に注目しましょう。

東京都がデジタル通貨を発行する目的

前提として都知事の所信表明の該当箇所を確認しましょう。

東京のさらなる成長に繋がる「Society5.0」の社会実装”というテーマにおける部分ですね。

東京のさらなる成長に繋がる「Society5.0」の社会実装
AIやIoTなど、日進月歩の先端技術が引き起こす変化の波は、日々の生活のあらゆる場面に急速に広がり、私たちの社会に新たな活力と豊かさをもたらします。世界の都市がしのぎを削る中、東京がさらなる成長を遂げるためには、この変化の波を的確に捉え、新たな価値を生み出していかねばなりません。その鍵となる「Society5.0」の実現に向け、未来を輝かせる成長戦略に果敢に踏み出してまいります。
キャッシュレス化の促進は、都民や外国人旅行者の利便性向上はもとより、決済データを活用した新たなサービスの創出等に繋がる、重要な成長戦略であります。今年度より開始するモデル事業では、SDGsの推進に貢献された皆様に、民間の決済サービスで利用できる都独自のデジタル通貨を発行し、キャッシュレス決済の拡大に繋げてまいります。
様々な交通手段を乗り継ぐ移動を、一つのサービスとして繋ぐ「MaaS」の社会実装に向けましては、最適な移動を提供する交通サービスの組み合わせを一括で手配できるシステムの構築を目指し、実証実験を行います。将来的には、待ち時間のない移動や、高齢の方々の安全かつ自由な外出など、東京発の次世代の移動サービスを創出してまいりたいと存じます。

もも母ちゃん
もも母ちゃん
ちょっと難しくなりますが… 

まず、この話を理解するうえでSociety5.0を押さえておきましょう。

Society5.0とは「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く、人類史上5番目の新しい社会です。

ドローンやAI、介護ロボット、自動運転、ビックデータなどの先端技術を活用し、経済発展と社会的課題の解決を両立する新たな社会というものです。

詳細は政府広報のSociety5.0のページをご覧ください。

東京はデジタル化の進展において世界で見たときにキャッシュレス等で遅れが見られています。このことが都が「Society5.0」の社会実装に取組む意義なのでしょう。

なお、東京都版「Society5.0」のイメージは・・・

様々なデータソースが集約される官民連携プラットフォームを構築し、それらを都民・民間企業が自由に活用することで、MaaS、キャッシュレス化、オープン/デジタルガバメント等を通じた、Society5.0を実現する。

ということですから、今回のデジタル通貨の発行の目的には、「Society5.0」の実現に向けた取組のひとつとして、決済データを活用し新たなサービスの創出につながるキャッシュレス化を推進するということがあるのでしょう。

SDGsの推進に貢献」って?⇒社会貢献活動のこと

所信表明では「SDGsの推進に貢献された皆様に、民間の決済サービスで利用できる都独自のデジタル通貨を発行」とあります。

デジタル通貨の発行対象者⇒貧困対策や環境活動などの社会貢献をした人

と読み替えられそうです。

SDGsってなんでしょう?ってことですが、

SDGs(エスディージーズ)とは「持続可能な開発目標」です。2015年の国連サミットで採択された2016年から2030年までの目標です。

世界において、貧困をなくそうとか、飢餓をゼロにとか、すべての人に健康と福祉をなど17の大きな目標と169のターゲットからなる目標。

「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現しようってことです。

はい、なんか難しそうですね。

こちらの記事⇒「SDGs(持続可能な開発目標)とは何か?17の目標をわかりやすく解説」がわかりやすいです。

SDGsの目標やターゲットは、貧困対策、健康福祉、教育、平等、環境、労働、産業など、さまざまな分野にわたっています。

ですから、日本で一般的に「社会貢献」といわれる活動であれば、SDGsの目標のどこかには貢献するんじゃないかと考えられますよね。

現在わかっている情報として、都がデジタル通貨の発行対象として例示しているのは、通勤ラッシュの緩和につながる時差出勤や小売店へのマイバッグ持参などです。

東京都版デジタル通貨はいつから始まるの?

都のデジタル通貨は今年はまだモデル事業です。つまり実験段階ですね。

都の「Society5.0」社会実装モデルのあり方検討会の資料によると、今年度の取組は「公募・実施準備・モデル事業実施・効果検証」です。

スケジュール案
「Society5.0」社会実装モデルのあり方検討会 第1回資料より

2019年8月時点ではモデル事業の実証段階(公募中)です。

報道では、数年後に都内全域で発行できるようにすることがわかっています。今後の経過を注目していきましょう。

さいごに

申し上げているとおり、デジタル通貨についての詳細はまだまだ決まっていません。

モデル事業の効果が検証されて具体的なスキームがわかってきたら、当ブログでも情報をアップデートしていきます。

この記事で参考にした情報
・東京都 令和元年第三回都議会定例会 知事所信表明
・東京都 「Society5.0」社会実装モデルのあり方検討会
・政府広報オンライン Society5.0