東京の最も西に位置する奥多摩町。人口減少が深刻な町ですが、若者を移住させるための取組をがんばってます。
子育て支援や定住支援が手厚いのです。
今回の記事では、そんな奥多摩町が若者を増やそうとする取組について紹介いたします。
ノマドワーカーなど働く場所を選ばないフリーランスの方にとってはすごくおすすめできます!
Contents
そもそも奥多摩町とは
東京で一番広い町です。東京都であるのに圧倒的な大自然。
94%が山林!
登山、ハイキング、キャンプ、キャニオニングなどのアクティビティ、そして「わさび」が有名ですね。天然温泉もあります。観光にもおすすめです!
東京都の最北西端に位置する奥多摩町は、全域が秩父多摩甲斐国立公園に含まれ、東京の奥庭として親しまれています。東京都の10分の1に当たる225.53平方キロメートルという広大な面積を有し、大部分は山岳によって隔てられ、町の中心を多摩川が西から東へと貫流しています。(奥多摩町HP 町の概要より)
JR青梅線の終点でもあります。
そんな奥多摩町ですが、深刻な課題を抱えています↓
✔総人口は5,120人(令和元年8月1日現在)、5年で13.42%の減
✔高齢化率は49.2%(2015年国勢調査)
✔将来推計人口は2045年で1,739人(国立社会保障・人口問題研究所)
人口の減り具合がはんぱじゃないです。とにかく若い人たちが増えてくれないと自治体としての存続が危ないのです。
奥多摩町の子育て支援
奥多摩町も人口減少の危機に何もせずに黙っているわけではありません。
子育て支援などを充実させて若い人たちを呼び込もうと必死です。奥多摩町の独自のシミュレーションによると町の子ども・子育て支援事業を活用すると約728万円もお得になるとアピールしています。
乳幼児
・保育園の待機児童なし!
・保育園の保育料全額助成
・医療費を全額助成
小・中学生
・少人数で行き届いた教育を実施
・給食費全額助成
・通学費全額助成
・医療費全額助成
・神津島やオーストラリアへ交流
・中学生の制服代助成
高校生
・通学費(電車の定期代)
・医療費全額助成
・通学支援としてガソリン代もしくはタクシー代の一部助成
家族
・奥多摩温泉「もえぎの湯」優待
・水道料金一部助成
・ごみ袋購入費助成
728万円もお得?!ということですが夫婦2人・子ども3人の仮定です。
みんなが728万円をもらえるというわけではありませんのでご注意ください。
産後健康診査費助成(3人分) | 30,000円 |
インフルエンザ予防接種費用(3人×19年) | 114,000円 |
ファミリーサポートセンター利用助成 | 231,000円 |
保育園保育料利用助成(3人分) | 2,820,000円 |
学童保育会育成料助成 | 180,000円 |
ごみ袋購入費一部支援 | 90,000円 |
水道料金一部支援 | 180,000円 |
高校生等通学定期代助成(電車) | 730,000円 |
高校生等通学定期代助成(バス) | 590,000円 |
高校生等通学費支援 | 35,000円 |
学校給食費助成 | 1,458,000円 |
入園・入学・進学等支援 | 510,000円 |
高校生等医療費助成 | 150,000円 |
中学生等医療費助成 | 165,000円 |
合計 | 7,283,000円 |
なかでも、通学定期代を全額助成というのが斬新ではないでしょうか。
子どもが大きくなった時を考えると高校の選択肢を増やしてあげたいから移住に踏み切れない…といった人のニーズがあったのでしょうか。
奥多摩町にはJR青梅線の駅が5つ(かわい・こり・はとのす・しろまる・おくたま)あります。
奥多摩町のなかで比較的栄えているエリア(お店や住宅が多い)は奥多摩駅のある氷川地区と古里(こり)です。
終点の「奥多摩駅」から立川駅までは約70分、拝島駅まで約60分。新宿駅までは中央特快をつかえば約1時間40分ほどです。
奥多摩町に暮らして都心に通勤するということも可能っちゃ可能ですね。
いや、、毎日の通勤は大変ですね。
定住応援策も手厚い!
奥多摩町で暮らす若者を増やすための取組が展開されています。
格安の町営若者住宅
若者世代が町に永住するための一歩として町が管理する賃貸住宅(54~76㎡)を20,000~33,000円という安い家賃で住むことができます。
年齢条件
①40歳以下の夫婦
②50歳以下の者で中学生以下の子どもがいる世帯
③35歳以下の者
現在(令和元年8月)で申込可能な住宅は「町営若者住宅小丹波第4(宮ノ下)」という新築戸建住宅です。
家賃は月額33,500円(共益費500円含む)、駐車場は月額3,000円です。
2019年8月30日まで募集しています。
町営若者住宅(大丹波南平)では35歳以下の方で単身、シェアハウス利用でも借りることができます↓
住宅の購入・リフォームで290万円!
奥多摩町に住宅を購入・改築・増築・リフォームで事業費の1/2以内で最大200万円が補助されます。
さらに、500万円以上の借入で償還期間が10年以上の場合に、借入利率の1/2、年額30万円を3年間、最大90万円の利子補給がされます。
購入補助と利子補給をあわせて290万円ということですね。
年齢条件
①40歳以下の夫婦
②50歳以下の者で中学生以下の子どもがいる世帯
③35歳以下の者
宅地分譲も安い!
町が開発した宅地を21,000円/㎡ほどで購入することができます。
造成された土地を2~300万円で購入できるとは…
奥多摩町は基本的に山間部なので平らな土地があまりありません。
傾斜地を造成して宅地化するには本来大きなコストがかかります。
仮にそれが価格に転嫁されていたとしても、21,000円は格安です。
子育て応援住宅 ← 一定期間住めば無償譲渡!
町が建設し管理する賃貸住宅に22年間定住するとその住宅が無償譲渡されます。
月額使用料は50,000円、中学生以下の子ども1人につき5,000円減額となります。
ざっくりとした試算ですが、子どもが1人いるとして当初12年間は月額45,000円、年54万円×12年は648万円、13年目以降は月額50,000円として年60万円×10年は600万円。計1,248万円。
入居時の子どもの年齢によりますが、総支払額はだいたい1,300万円くらいと考えればよいでしょう。
1,300万円で土地付きの一戸建てが手に入ると思えば安いですよね。
条件は①43歳以下の者で中学生以下の子どもがいる世帯と、②地域活動に積極的に参加することです。
近隣住民との関係が希薄な都会のマンションで暮らしてきた若者世帯だと、後者の条件がネックとなりそうな気もします…
※確認したところ、現在(令和元年8月)は子育て応援住宅の募集はしていません。
どんな住み方がお得??
これから定住すると決めたとして、住まいはどんな住み方がお得でしょうか。
たとえば、、
子育て応援住宅(22年で無償譲渡)の募集が再開されたと仮定し、22年間暮らすとしますと総支払額は約1,300万円くらいです。
一方、自分で家を建築する場合。
土地は町の分譲地を約300万円で購入するとします。そして、上物である住宅を町の工務店などで建築するとしましょう。
建物の建築価格が1,300万円(根拠なし)とすると土地とあわせて1,600万円ですね。しかし、この場合、前述の290万円の補助金があります。
補助金を考慮すると実質1,310万円ですね。
つまり、新築の場合はどっちもあまり変わらないような気がします。もちろん注文住宅はこだわり一つで大きく値が動きますので何とも試算は難しいところですが…
その他、奥多摩町では「空き家バンク」があります。空き家を所有されている方が登録した物件が町のホームページでみることができます。
それらの空き家について、空き家の購入・賃貸借希望者より町が申し込みを受け付け、物件交渉を行い、契約完了まで町が仲介してくれます。
こういった空き家を活用し、補助金を使ってリフォームするという住み方もコストが抑えられていいですね♪
さいごに
今回は奥多摩町の取組を紹介しました。
東京圏から地方へ移住(奥多摩町も対象)する場合には国からも最大300万円の補助金がああります。
こういった制度を有効活用するためにも国や自治体の情報にはアンテナを高く張りましょう♪
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。